八重垣神社とは?詳しく解説!
八重垣神社の概要
・八重垣神社(やえがきじんじゃ) は、島根県松江市にある由緒ある神社で、特に 縁結びのご利益 で有名です。神話に登場する素戔嗚尊(すさのおのみこと)と稲田姫命(いなたひめのみこと)が祀られており、二人の愛の物語にちなみ、全国から恋愛成就を願う参拝者が訪れます。
また、日本最古の和歌とされる 「八雲立つ出雲八重垣妻籠みに 八重垣作るその八重垣を」 の発祥の地でもあり、神話と歴史が色濃く残る神社です。
八重垣神社の歴史と神話
・神話「八岐大蛇退治」と縁結びの由来
八重垣神社の御祭神である 素戔嗚尊 は、高天原を追放された後、出雲の斐伊川(ひいかわ)付近に降り立ちました。そこで、毎年八岐大蛇(やまたのおろち)に娘を奪われて嘆く老夫婦と、その娘 稲田姫命 に出会います。
素戔嗚尊は、老夫婦と稲田姫を助けることを決意し、強い酒を用いて八岐大蛇を酔わせ、見事に退治しました。その後、稲田姫と結婚し、二人の新居として建てたのが 「八重垣」 です。
この神話に由来し、八重垣神社は 夫婦円満や縁結びの神社 として広く信仰されています。
・素戔嗚尊の和歌と八重垣神社の関係
八岐大蛇を倒した後、素戔嗚尊は稲田姫と結婚し、新居を建てました。その際に詠んだ和歌が、
「八雲立つ出雲八重垣妻籠みに 八重垣作るその八重垣を」
この和歌は「妻を守るために八重の垣を築く」という意味を持ち、日本最古の和歌とされています。八重垣神社には、この和歌が刻まれた石碑があり、古くから 「家庭円満」「良縁成就」 を願う人々が訪れています。
八重垣神社の御祭神とご利益
・御祭神
- 素戔嗚尊(すさのおのみこと):八岐大蛇を倒した勇敢な神。災厄を祓い、縁を結ぶ神として信仰されている。
- 稲田姫命(いなたひめのみこと):素戔嗚尊の妻であり、良縁・安産・家庭円満のご利益がある。
- 脚摩乳命(あしなづちのみこと)・手摩乳命(てなづちのみこと):稲田姫の両親であり、家族を守る神として信仰される。
・ご利益
- 縁結び・恋愛成就(恋人ができる・結婚が決まる)
- 夫婦円満(夫婦仲が深まる)
- 安産・子宝(子どもを授かる・出産が無事に進む)
- 厄除け・開運(災いを防ぎ、幸運を引き寄せる)
八重垣神社は、特に 「良縁を願う女性」 に人気のスポットで、恋愛運アップを願う参拝者が絶えません。
八重垣神社の見どころ
・縁結びの「鏡の池占い」
境内にある 「鏡の池」 は、縁結び占いで有名です。
占いのやり方
- 神社で和紙を購入(初穂料100円)
- 和紙を鏡の池に浮かべ、その上に硬貨をのせる
- 紙が沈む時間と沈んだ場所で、縁の深さや結ばれる時期がわかる
・結果の見方
- 15分以内に沈めば、早く良縁が訪れる
- 30分以上かかると、縁が結ばれるのに時間がかかる
- 紙が近くで沈めば、身近な人と縁がある
- 紙が遠くで沈めば、遠方の人と縁がある
多くのカップルや恋愛成就を願う人が訪れ、この占いを体験しています。
・夫婦椿(めおとつばき)
境内には 「夫婦椿」 と呼ばれる椿の木があります。
2本の木が寄り添うように生えており、これは 「夫婦の絆の象徴」 とされています。
この木を一緒に眺めると、 恋人や夫婦の仲が深まる と言われ、多くの人が訪れています。
・素戔嗚尊の和歌が刻まれた石碑
境内には、日本最古の和歌が刻まれた石碑があり、この地が 日本文学の発祥の地 でもあることがわかります。
八重垣神社の参拝方法
・参拝方法
八重垣神社は「縁結びの聖地」として知られています。正しい参拝方法でお参りすることで、ご利益を最大限に受け取ることができると言われています。ここでは、八重垣神社の正式な参拝手順 や より効果的な願い方 を詳しく解説します。
鳥居をくぐる前に一礼する(神域に入る前の作法)
八重垣神社の境内に入る前に、まず 鳥居の前で一礼 しましょう。これは、「これから神様のいる神聖な場所に入ります」という意味を込めた動作です。
💡 ポイント
- 鳥居の中央は神様が通る道とされているため、端を通る のが作法
- 帽子やサングラスを外し、身だしなみを整えてからくぐる
手水舎(てみずや)で清める(心身を清める)
境内に入ったら、まず 手水舎(ちょうずや) で手と口を清めます。これは、身を清め、神様に失礼のない状態で参拝するための大切な儀式です。
手水の作法
- 右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、水をすくう
- 左手を洗う
- 柄杓を左手に持ち替え、右手を洗う
- 再び右手に柄杓を持ち、左手に水をためて口をすすぐ(直接柄杓に口をつけない)
- 最後に、柄杓を立てて柄の部分を洗い、元の位置に戻す
💡 ポイント
- 静かに行うこと(音を立てたり、周囲を濡らさないようにする)
- 口をすすいだ後は、飲み込まずにそっと吐き出す
本殿に進み、お賽銭を入れる(神様に敬意を表す)
本殿(拝殿)に着いたら、まずは お賽銭を入れます。お賽銭は、「神様への感謝の気持ち」を込めて捧げるものです。
💰 お賽銭の豆知識
- 縁起が良いと言われる金額は「5円(ご縁)」「15円(十分なご縁)」「25円(二重のご縁)」
- 「10円」は「遠縁」として避けることが多い
二礼二拍手一礼(正式な参拝作法)
八重垣神社では、「二礼二拍手一礼」 の作法で参拝を行います。
参拝の手順
- 深いお辞儀(二礼)を2回(90度しっかりお辞儀する)
- 胸の前で両手を合わせ、2回拍手(音を立てて鳴らす)
- 心の中で願い事を伝える(声に出さず、心で願う)
- 最後に、深いお辞儀(一礼)を1回
💡 ポイント
-
- 神様に願い事をする前に、「名前・住所・願い事」を心の中で伝える
- 「○○が叶いますように」ではなく「○○できるよう努力します」と宣言すると良い
アクセス
-
八重垣神社は、島根県松江市の南部に位置し、市街地から比較的近い場所にあります。公共交通機関や車を利用してアクセス可能です。以下に詳しくご紹介します。
所在地
📍 住所:〒690-0035 島根県松江市佐草町227
📞 電話番号:0852-21-1148
⏰ 開門時間:
- 境内参拝は 24時間可能(夜間の参拝も可能ですが、明るい時間帯をおすすめします)
- 授与所・御朱印受付は 9:00~17:00
公共交通機関でのアクセス
① JR松江駅からバスでのアクセス(最も一般的な方法)
🚍 松江市営バスを利用(所要時間:約20分)
- JR松江駅の 「松江しんじ湖温泉行き」または「八重垣神社行き」 のバスに乗車
- 「八重垣神社前」バス停 で下車(約20分)
- バス停から 徒歩約2分 で神社に到着
🚌 バス料金:片道 約250円
💡 ポイント
- 「八重垣神社行き」の直通バスがあるので便利
- 本数は1時間に1〜2本程度なので、事前に時刻表を確認するのがおすすめ
- 松江駅からタクシーも利用可能(約15分)
② 松江しんじ湖温泉駅からのアクセス
🚋 一畑電車を利用する場合
- 一畑電車(北松江線) に乗車し、松江しんじ湖温泉駅で下車
- 松江しんじ湖温泉駅から バスまたはタクシー で八重垣神社へ
🚖 タクシー利用の場合
- 松江しんじ湖温泉駅から約15分(料金:約1,500円)
車でのアクセス(自家用車・レンタカー)
🚗 松江駅からの所要時間
- 約15分(約6km)
- 国道9号線経由、または県道24号線を南へ進むと到着
🚗 出雲大社からの所要時間
- 約1時間(約40km)
- 国道431号線または国道9号線を経由
🚗 米子鬼太郎空港からの所要時間
- 約40分(約30km)
- 山陰道を経由し、松江中央ICで降りて向かうルート
🅿 駐車場情報(無料)
- 神社の境内に 無料駐車場(約50台分) あり
- 繁忙期(正月・縁結び祈願シーズン)は混雑するので、早めの到着がおすすめ
💡 駐車場のポイント
- 鏡の池にも近いので便利
- 境内のすぐ近くに停められるので、歩く距離が少なく済む
- 休日は混雑するため、午前中の参拝がスムーズ
タクシーでのアクセス
🚖 松江駅からのタクシー料金
- 約1,500円~2,000円(所要時間:約15分)
🚖 出雲空港からのタクシー料金
- 約6,000円~7,000円(所要時間:約40分)
💡 ポイント
- 松江駅からは比較的リーズナブルな料金で行ける
- 時間を気にせずに行けるので、バスの待ち時間が気になる人にはおすすめ
レンタサイクルでのアクセス(観光しながら移動)
🚴 レンタサイクルを利用する場合
- 松江駅周辺や松江しんじ湖温泉駅周辺にレンタサイクルあり
- 所要時間:約25〜30分(約6km)
- 道中には「松江城」や「武家屋敷」などの観光スポットもあるので、観光を楽しみながら移動できる
💡 レンタサイクルのポイント
- 電動アシスト付き自転車なら坂道も楽に移動可能
- 松江市内の主要観光地も回りやすい
まとめ
八重垣神社は、悠久の時を超えて語り継がれる神話の地。素戔嗚尊と稲田姫命が結ばれたこの神聖な場所には、見えざる糸が交差し、人と人との運命を紡ぐ力が宿っています。
鏡の池に映る水面は、訪れた者の未来を映し出し、静かに語りかけます。「あなたの縁は、どこに流れ、どのように結ばれるのか」と──。
夫婦椿が寄り添い、八雲立つ空が見守るこの神域で、心静かに願いを込める時、目には見えぬ神々の祝福が、そっと降り注ぐことでしょう。
訪れる人々が、ここで結ばれる縁に導かれ、愛と調和に満ちた人生を歩めることを願って──。
八重垣神社は、今日も変わらぬ神秘の輝きを放っています。
コメント